ロードバイクが好きになった中年の日記

中年になってロードバイクに目覚めた記録です。URLは愛嬌です。

冷静と狂気のハザマで

先日いつもの周回練習コースを走っていたら、キイロスズメバチに刺されました。今は、痛み・腫れ・かゆみもおさまってきたので、顛末を記します。

いつもの周回コースを、前日12周できたのとガーミンコーチからもっとトレーニングしろとの指示だったので15周目指しました。練習に興味を持った小5の息子がついてきました。子供用のマウンテンバイクもどきであったことや、やはり坂道が厳しいこともあって1周で自宅に戻りました。この後のことを考えると息子が刺されなくてよかったと不幸中の幸いでした。

息子が戻ってから、3周ウォーミングアップし4周目に入り本気モードになった直後に不幸が訪れます。ちょっとしたダウンヒルで30km/h以上のスピードでしたが、右腕に激痛が走りました。腕をみると、なんと“キイロスズメバチがいる!!!!”、超焦りました。はじめの激痛は噛みつきによるものです。そう思っている間に、噛みつきモードから転じて、刺してくれました。すると、絶叫する私、断末魔が閑静な団地街に響き渡りました。慌ててフルブレーキをします。右腕にとまったキイロスズメバチは、力が入って急に固まった腕から、針が抜けず焦って暴れます。自転車が止まったら、瞬間的に左手で思いっきりはねのけました。すると、刺しているキイロスズメバチは分解!突然の理不尽な出来事に私は、「おれがおまえになにしたかよ!」と意味不明の怒りがこみ上げ、分解し地面で弱っているキイロスズメバチを踏みつけこちらもとどめを刺しました。が、激痛が続きます。この間2,3秒の出来事です。その時ちょうど歩いていた年老いた女性から、どうしましたかと声をかけられると、“蜂に刺されました”、決して大丈夫ではないのですが、絶叫してしまった恥ずかしさから、“ついつい大丈夫”ですと言ってしまいました。

その場で、“キイロスズメバチの毒=スズメバチの中で最強、毒のカクテル”という言葉を思い出します。アナフィラキシーショックになるかもしれない、死ぬかもしれないと焦ります。とりあえずボトルの水で傷口を洗い、5分ほどして冷静になって、練習はやめて家に戻ろうと思いました。しかし狂気がおき、プロのロード選手はこんなことではリタイアしないと思い始めました。、いやいやプロのロード選手ではないから練習やめて帰ると、痛みが激しいせいか狂気と冷静が行き交います。その間、病院は帰路の途中にあったにもかかわらず、全く気付かずに病院の前を通過しました。この後この病院に行きます。

自宅に到着するまでいろいろな思いが巡りました。黒いアームガードをしていたのですが、ガードしてくれないじゃないかと理不尽な怒りがこみあげてきたり(狂気)、スズメバチは黒いものに攻撃するのは本当だ、白色のアームガードを買おうと考えたり(冷静)、ヘルメットとジャージは白色でよかった(自転車雑誌で、白色のジャージは車のドライバーから確認しやすいというのもあったので)冷静なようなめちゃくちゃな状態でした。

10分ほどして自宅に到着し、2号機をいつものように片付けて、息子から、“えらい早かったね”と声をかけてくれました。悶絶した表情で“スズメバチに刺された”というと、冷凍庫の中から保冷剤を取り出し、タオルに巻いてだしてくれました。なんて優しくしっかりしてるんだと思っているところに、騒々しさに何かしら感じた2間は、少々驚きながら“病院行ったら”と冷たくも優しい言葉。痛みに悶絶し死の恐怖を感じている中、“病院まで連れてってくれ”と絶叫する私。面倒そうに病院まで車で送ってくれました。ただ暮らしについて知恵が深い2間、日曜日にしっかりと診療してくれる病院に連れて行ってくれました。心配している息子も一緒に乗り、病院に到着してから付き添おうとしてくれましたが、さすがに父親として“これしきごときでは付き添い不要”と断りました。2間は家事の続きもあるので、さっさと置いて行ってくれました。

病院に到着してから、スズメバチに刺されたことを伝えると、受付の若い女性から、名前・住所書いてと言われ、“右腕負傷しているのにどうやって書けというのか”、“女性は男の苦しみがわからないのか”とイラつき左手で書こうとしたりしましたが、同じく受付を担当されているベテランな男性が悶絶している様子に見かねて武士の情けとばかりに、保険証から代筆していただきました。そして、体温・血圧・心拍数を計測します。ついつい、心拍数の少なさをアピールしようと深呼吸と息を大きくはいて、下げようとします。看護師の方に、蜂に刺された時刻、回数(今回で4回目)を聞かれ、体温、血圧、心拍数を見てもらい、おそらくアナフィラキシーショックはなさそう、それほど深刻ではなさそうと診てもらいました。もし、ショックになっていたら、体温・血圧・心拍は半端ない数値になっていたはずです。

緊急病院なので、試合中(たぶん)に怪我をした若者や、産まれて数カ月の赤ちゃん、年老いた方など見るからに自分より切羽詰まった方々がいらっしゃいました。やはり、優先度が高い方から順に診てもらいます。自分の番まで数十分、その間痛みが波のように高まった時は苦痛に顔をしかめました。ようやく診てもらいました。お医者様は宿直明けの様子で、先生大丈夫ですか?とこっちが心配しながら、おもむろに様々な治療道具を用意されています。大きな紙袋が用意されたので、毒をぬくために大きな注射をだしたり、切開されるのかと痛みに悶絶しているところに更に痛みの上塗りをするのかとさらにビビりました。が、出されたのはピンセットで、傷口を消毒していただき、軟膏を塗っていただきました。ホッとするのとこれだけかよと、また意味不明の怒りがこみ上げてきました。終わり際に蜂に刺されないように気を付けてくださいと、これまた意味不明なことを言われ、どうすりゃいいんだよと更に怒りがこみ上げてきました。しかし、2・3日徹夜してそうな様子だったのと、幸いなことに軽症で済んだので、申し訳なさを感じながら御礼を申し上げました。

2間に病院まで迎えに来てもらい、無事自宅に到着しました。右手は文字もかけないほど動かしにくいので、食事は左手でスプーンを使って食べれるものを用意してくれるものと思っていましたが、ハシを使うソーメンが昼食でした。右手でバクバク食べました。やはり2間は、いろいろ見越してとてもやさしくしてくれます。昼食中、息子は心配そうに、痛い?、大丈夫?とか聞いてくれます。部活から帰ってきた娘からは、え、本当?大丈夫?と心配してくれます。しかし2間は、一言もなく、まるで“家族をほったらかして遊んでいるからこんな目に合うのよ”、“家計も顧みずに自転車の部品を買ってるからよ”とでも思っている様子でした。

1日目痛みが続きます。ナイフに刺されたことがないですが、ナイフに刺されたような痛みが右腕全体に響きます。

2日目痛みはなくなりましたが、腫れ始めました。力は入れにくいものの、少し動くので家のことをしていました。練習しようかとよぎりましたが、こんな激痛夕方にパンパンに腫れたので練習しなくてよかったと思いなおしました。夕方頃から血管や筋が見えなくなるほど腫れました。せっかくの祝日なので、優しくしてくれた息子と、瀬谷そばに行き、デザートに飯田牧場のアイスクリームを食べに行きました。境川のコースをよく走りますが、どちらも素通りでした。

瀬谷そばおいしかったです。小エビ・貝柱・玉ねぎのかき揚げはおいしかったです。こんどは大根おろしそばを食べようかと思います。

seya-soba.com

↓飯田牧場の牛です。何となくカメラ目線です(笑)。

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3日目 腫れが続き、腕は動かしにくい状態でした。ただパソコン入力はできたので、出勤しました。右腕を下げていると辛い。三角巾で右腕を高くしたい気分でした。またかゆみも出てきました。

4日目腫れが引き始めたがかゆみがつづきます。5日目以降、腫れが落ち着き体も動かせそうになってきました。

で、土曜日コースを変えます。流石に同じコースは走れません。ガーミンコーチは追い込みが足らないと厳しいコメントです・・・。

 

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なぜ刺されたのか、やはりわかりません。過去に間違って蜂の巣に近づいたことがあり、その時は、牙をかみカチカチと警告され、おとなしく離れていったので事なきを得ました。また、自宅に巣ができた時も駆除業者に色々と教わりました。巣が近くにあったのかもしれませんが、もしそうならば、一匹だけで済まなかったかもしれません。BCAAやサプリから攻撃したくなる臭いが出ていてたのかもしれません。スズメバチについて、駆除のテレビであったり、怖いものへの好奇心でいろいろ聞いていました。

刺された回数でアナフィラキシーショックになる可能性が高まりますが、蜂毒の抗体が原因だそうです。また、蜂毒の抗体も人によって消える期間がまちまちなようです。血液検査をすると抗体の有無がわかるそうです。蚊やアブ等の虫については、ジャージに虫よけをするとよって来なくなりますが蜂は全く関係ないようです。煙の臭いは嫌いらしいですが、マジギレしている状態では臭いは関係ないのでしょう。こういった生態から蜂除けできないものでしょうか・・・。